その怒り、どうしてますか?-障がい者就労継続支援A型事業所ジョブロック-

札幌市東区にある、障がい者就労継続支援A型事業所のジョブロジック環状通り東の山田です。


よく、利用者さんや職員から、苛立ちや怒りに対しての向き合い方が分からず、相手や自分を責めてしまうという話を聞く事が有ります。

皆さんは【 アンガーマネジメント 】という言葉を聞いた事はありますでしょうか?

アンガーマネジメントとは、『怒らない』技術ではなく、『怒りと上手く付き合う』技術です。

怒りが沸き起こる事は自然な心理反応であり、問題は怒りが生じた後の行動なのです。

その行動をコントロールするのが【アンガーマネジメント】です。


人は他者と関わる際、感情にフィルターを掛ける傾向がありますが、『怒り』はフィルターを取り除き、正直な気持ちをそのまま言葉にする事を促進します。

その結果、『怒り』の感情を発せられた側の人間は相手の発言に対して聞く耳を持つ様になり、双方の不満に対して譲歩する態度を示す事もあります。

『怒り』は過度でなければ問題解決を促進する事もあるため、『攻撃性を示すほどの過度な怒り』が問題なのです。


まずは、『怒り』が湧いた時に、「何があって」「どう考えて」「どんな気分になった」を振り返ります。

その結果を幅広く考え、捉えられるよう

①出来事に対して他に捉え方はないか?

②他の人ならどう考えるか?

③自分が逆の立場だったらどうか?

など、自分と違う視点を用意し、今の自分の受け止め方が本当に正しいか検証してみましょう。


出来事に対しての受け止め方にも人それぞれに癖があります。

①事実を確認せず、自分に対しての悪意だと思い込んでしまう。

②何でもかんでも自分が悪いと考えてしまう。

③人や物事に悪いレッテルを貼り、決めつけてしまう。

④自分や他者に対して、「こうあるべき」と視野や思考が限定される。

など、傾向もあるのではないでしょうか。


例えば、同僚の人に挨拶したけど、返事が返って来なかった。という出来事があったとしたら…

①私の事が嫌いになったのかも…

②私が何か悪い事をしたのかも…

③あの同僚の人は返事を返さない意地悪な人だ!

④挨拶はどんな時でもちゃんとすべき!

など、受け取り方は様々なのです。


『怒り』は、大切にしている価値観や理想を否定や拒否されたり、不安が高まった時に生じやすいです。

という事は、自分の価値観や理想、不安を相手に共感してもらえたり、歩み寄ってもらえたら『怒り』を緩和や解消できるのではないでしょうか。

そのためには、自分がどの様に考えているか、どの様に感じているかを『伝える』工夫が出来ると解決の近道になると思います。

その伝え方は、相手を尊重しつつ、自分自身の事も大切にする事がポイントで、DESC法(デスク法)というコミュニケーションを取る手法があります。

①Describe(描写する)

②Explain(説明する)

③Specify(提案する)

④Choose(選択する)

それぞれの頭文字を取ってDESC法と呼ばれています。

う~ん、デスク違い…(´-`*)


例えば、上司から仕事を依頼された場合…

①Describe(描写する)

「今は忙しいので無理です。」ではなく、

「15時までに今の業務が終われば対応出来ます。」と、客観的な事実や状況を描写して伝える手法です。

自分の思い込みや感情を含めない、推測で話さない、などがポイントとして挙げられます。

② Explain(説明する)

「今、取り組んでいる業務は取引先から、納期が本日の16時と言われているので、今日中に対応が難しいです。」

といった、感情的にならず建設的に伝える事もポイントです。

③Specify(提案する)

「最短で、明日の10時から対応ができます。如何でしょうか?」

など、具体的かつ現実的な代替案を提案します。

相手を責めない、強制的ではない提案がポイントです。

④Choose(選択する)

「他に対応できる者を探しましょうか?」

など、提案を断られた時に備え、選択肢を用意すると良いでしょう。


こうしたお悩みも、当施設では毎月の定期面談などを通じて解決のお手伝いが出来たらと思っています。

担当職員宛てでも良いですし、サービス管理責任者の私宛てでも良いのでお気軽にご相談下さい。

少し長文になってしまいましたが、皆さんも是非アンガーマネジメントを試してみて下さい。

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ジョブロジックは利用者様との対話を大切に、働くスキルを身につけて一般就労されることをご支援する札幌市の障がい者就労継続支援A型事業所です。

身体障がい、知的障がい、精神障がい、発達障がいなどをお持ちの方と雇用契約を結び、支援を受けながら働ける場所をご提供しています。雇用契約を結びますので、最低賃金が保証されます。

市内で4つの事業所(手稲区、北区、東区、厚別区)を運営しています。事業所内での軽作業や、「施設外就労」という形で派遣先の一般企業で働くお仕事もあります。事業所の職員が同行しており、サポートを受けながら働くことができます。派遣先の企業では健常者の方と同じ職場で働きますので、一般就労へのイメージをしていただきやすいことも特徴です。

ジョブロジックでは障がいをお持ちの方、高等支援学校在学中の生徒様や親御様、関係者様からのご見学や職場体験希望、ご質問等を受付しております。


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